【モンテクリスト伯】小説のあらすじとネタバレ&読書感想文の例文

モンテクリスト伯、原作のあらすじをまとめてみました。

読書感想文にする学生さんのために、読書感想文の例文も併せてご覧ください。

2018年に放送されたドラマ情報も簡単に下にまとめたので、あわせてご覧ください!

※作品のネタバレを含むのでご注意くださいね。

「モンテクリスト伯」の評価(わたしの)。
  • 面白さ:4.5 out of 5 stars (4.5 / 5)
  • 読みやすさ:4 out of 5 stars (4 / 5)
  • 導入の引きこみ:4.5 out of 5 stars (4.5 / 5)
  • 読んだ後の満足感:5 out of 5 stars (5 / 5)
  • 読むのにかかった時間:120分

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モンテクリスト伯・小説のあらすじネタバレ

原作の「モンテクリスト伯」は、ドラマと大筋のストーリーは一緒だが、細部はだいぶ違う。漁師のエドモンダンテス(19歳)は、美しい婚約者のメルセデス(17)と婚約し、船長に昇格し、順風満帆の人生を送る。メルセデスに想いを寄せるいとこのフェルナンと、船長の地位を狙っていたダングラールから嫉妬されていることも知らずに。とある航海で政治的に失脚していたナポレオン・ボナパルト党員への密書を預かるエドモンダンテス。密書の送り主はパリの旧ボナパルト党員のノワルティエ・ド・ヴィルフォール。

エドモンダンテスを嫉妬するフェルナンとダングラールは、エドモンが持つ密書のことを警察に密告する。エドモンは結婚式当日に、花嫁のメルセデスを残して警察に捕まってしまう。

取調べに当ったのは、検察官のヴィルフォール。密書の受け渡しを頼まれただけで、エドモンは無罪であるといち早く判断するが、密書の送り主が実父のノワルティエ。実父の罪を隠蔽するために、無罪と知りつつもエドモンをイフの城塞に監禁してしまう。

絶望の中監禁されて9年。石に囲まれた狭い部屋で呆然と生き延びているエドモンの元へ、突然隣室の牢屋の囚人が現われる。囚人の名はファリア神父。革命の功労者でボナパルト党員として入獄。脱獄用の穴を夜な夜な二人で掘りながら、持てる知識の全てをエドモンに授け、第二の父と尊敬されるも、獄中で息絶える。革命の際に隠し持った資産をエドモンに遺す。

無事に脱獄して、ファリア神父の遺産を譲り受けたエドモンダンテスは、15年ぶりに故郷に帰り、父と婚約者のメルセデスの行方を捜すが、父は孤独の末に餓死。メルセデスは、自分を陥れた仇と結婚して子どもがいることを知る。

フェルナンとダングラール、そしてヴィルフォールに復讐するために、その準備を整え、「モンテクリスト伯」として、突然パリの社交界に姿を現すのは、それから更に7年後。モンテクリスト伯と名乗る奇妙な異邦人を、最初は歓迎するパリの住人だが、次々と不幸に巻き込まれていく…。

小説の感想

中学生のときに初めて読みました。夢中になって読み進められる簡易的な文章と、内容のおもしろさ。無実の人間が冤罪で牢屋に入れられて、復讐のために舞い戻るというストーリー性が、1巻の冒頭で凝縮されて伝えられ、引き込まれます。そう、物語のキーマンであり、エドモンダンテスに巨万の富を授けるファリア神父の出番は、冒頭の本の少しだけなんですよね。物語の大半は復讐に費やされます。

3人の復讐者の、エドモンダンテスに対する以外の罪の多さにより、3人の人間はとことん貶められて描かれています。

敵がわかりやすいほどの悪者なので、復讐して裁きを下すモンテクリスト伯に、「復讐は悪いことだ」という疑念がわくこともなく、「はやくやっちゃえ!」と思える爽快感にあふれています。

しかし、復讐者の中のヴィルフォールの娘。そしてノワルティエ老人。かつての婚約者のメルセデスと、そのメルセデスの愛と良心を受け継いだフェルナンの息子など、復讐者の家族の中には良心を胸に抱く人々もいます。

更に、エドモンダンテスの無罪を最後まで訴えて、会社を倒産の危機にさらした恩師であるモレル氏の息子のマキシミリアン・モレルと、ヴィルフォールの娘は恋仲。

復讐の鉄槌を振り下ろし続けるモンテクリスト伯が、こうした「良心を胸に抱く人々」までをも不幸に陥れることに苦悩する姿も、子供心にもわかりやすくておもしろく読み進められるんですよ。

ただ、昔はモンテクリスト伯と、同じ復讐者のエデの恋愛の成就を望みながら読んでいたのに対して、大人になって読むと完全に「メルセデス目線」。

メルセデスも完全な被害者でありながら、ただ運命に翻弄されているだけの弱い女性。結婚式に花婿が警察に連行され、政治犯として世間の風当たりは冷たく、エドモンダンテスの父も死亡。

ただ一人残ったいとこのフェルナンだけが救い、と結婚し子どもを産むも、20数年ぶりに突如として目の前に現われたモンテクリスト伯と名乗るエドモンダンテスに困惑。

そしてモンテクリスト伯が次々と行う復讐を目にし、その怒りが我が子にまで及んだときに、哀れに懇願に行く姿も泣かせます。

最後に離婚して、息子も出稼ぎに軍隊へ行き、モンテクリスト伯もお金だけ置いてメルセデスを一人にして置いていく時なんて、かわいそ過ぎてたまりませんよ。

モンテクリスト伯は女性の話だってどこかで読みましたが、小説で幸せになった女性はヴァランチーヌ・ヴィルフォールとエデだけ。エデも不幸な奴隷生活を経験してきた女性です。

全ての復讐をやりとげて、やりきれなさに陥るモンテクリスト伯が、エデと明るい未来に旅立つも、「メルセデスはどうなってくの?」がいつまでも心に引っかかっちゃうんですよね。

アレクサンドル・デュマについて


「モンテクリスト伯」「王妃マルゴー」「ダルタニヤン物語」など、人気小説を次々と世に送り出した、19世紀フランスを代表する小説家。

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アレクサンドル・デュマは自身の小説を劇に仕立てて上演し、莫大な富をえるなどの一世を風靡した時期を経て、最後は借財を免除されても尚、財布の中には少しの小銭しかなかったといわれています。

「モンテクリスト伯」の作中でもしばしば名前が挙がる「ナポレオン」為政下のフランスの暮らしを鮮明に作品の中に再現。

一世風靡の時代には城をたて、毎晩豪遊するなどの乱交騒ぎをくりかえし、愛人に生ませた子どもも数人いたといいます。

そのうちの一人が「デュマ・フィス」として有名な『椿姫』の作者

「フィス=fis:フランス語の息子の意味」であり、デュマの息子は自身の母の哀れな境遇を「椿姫」に書いたとも言われています。

モンテクリスト伯の作者…けっこうな遊び人だったんですね。

ちなみに父親は息子と区別するために「アレクサンドル・デュマ・ペール(ペール:フランス語で父の意味)」などと呼ばれることもあります。

父親のA.デュマは、息子の作品を「説明っぽくなりすぎている」などと批評していたそうです。素直に褒めてあげればいいのに、父、完全に息子をライバル視。

「椿姫」も名作。読み応えのある人間劇が、さすが偉大な小説家の血!と絶賛できる内容です。ただ、いわれてみると確かに「説明っぽい」箇所はたくさん出てきます笑。さすがお父さん!

モンテクリスト伯・ドラマ

2018年4月19日~6月14日、毎週木曜22:00よりフジテレビで放映。

ドラマのあらすじ・ネタバレ・視聴率

  • 1話:5.1%
  • 2話:5.7%
  • 3話:7.1%
  • 4話:6.5%
  • 5話:5.3%
  • 6話:6.0%
  • 7話:5.9%
  • 8話:7.4%
  • 9話:6.8%

全11話で構成されていたと思ったのだけど、途中で視聴率の低さゆえか、9話に編集されなおしていました。登場人物の名前が原作に寄せていることや、現代で中世フランスのストーリーをどのように取り入れるかに注目が寄せられているドラマでした。

結果として、中世フランスのストーリーを日本で再現するには無理があるけど、思ったよりも楽しめた。と言ったところです(笑)。

復讐ストーリーの大筋は原作のままだけど、細かい設定は変えてあり、稲森いずみさんや山口紗弥加さん、伊武雅刀の演技力の高さが光るシーンもあり、原作を読んでいても楽しめる内容に仕上がっていました。

ダングラール役の新井浩文さんの不祥事があったために、ドラマについての詳しい解説は避けさせていただきますね。

2020年5月現在もFODプレミアムで配信されているため、FODプレミアムの2週間無料トライアルで無料で視聴することができます。

キャスト一覧

  • 柴門暖
    :ディーン・フジオカ
    :原作のモンテクリスト伯
    :幸福の絶頂、結婚式当日に無実の罪で牢獄に送られ15年。獄中で拾った幸運により脱獄。巨万の富を得て、自分を陥れた3人の男に復讐するために、身分を偽って故郷へと戻る。
  • 目黒すみれ
    :山本美月

    :原作のメルセデス
    :暖の婚約者で、暖の投獄に苦しむも、別の男性に言い寄られて気持ちが傾き結婚。1児を出産して家族のために生きる。
  • 南条幸男
    :大倉忠義(関ジャニ∞)
    :原作のフェルナン
    :暖の婚約者の目黒すみれに思いを寄せ、嫉妬心より嘘の密告状を作成し、暖を陥れる。
  • 神楽清
    :新井浩文

    :原作のダングラール
    :暖のつとめている漁業会社の先輩。出来のよく、出世街道を走る暖をねたみ、陥れる計画を立てる。
  • 入間公平
    :高橋克典
    :原作のヴィルフォール
    :将来を約束された警察官。保身のために無実の罪の暖を牢獄へ送り込む決定を下す。
  • 守尾信一郎
    :高杉真宙
    :原作のマクシミリアン・モレル
    :暖がつとめる漁業会社の息子。先代社長は暖を冤罪から助けるために手を尽くすが、病気により会社は傾く。暖にとっても息子のように大切な存在。
  • 神楽留美
    :稲森いずみ

    :ダングラール婦人
    :金と権力にしか興味のない夫と、愛のない生活に絶望。復讐によって暴かれるドロドロすぎる過去。転落の道を転げ落ち、モンテクリスト伯の復讐に巻き込まれるが、ドラマで最後は救われる。
  • 入間瑛理奈
    :山口紗弥加

    :ヴィルフォール婦人
    :実子の遺産確保のためならば、たとえ家族でも容赦なくさいを振る悪女役を好演。本当は、夫の愛を渇望しただけのかわいそうな女性。
  • 入間未蘭
    :岸井ゆきの
    :ヴァランティーヌ・ヴィルフォール
    :モンテクリスト伯の復讐の相手・入間家の長女。母に似て心優しく純真な女性。親の決めた婚約者ではなく、モンテクリスト伯の恩師の息子である、守男信一朗(高杉真宙)と心を通わせる。入間瑛理奈(山口さやか)に執拗に命をおびやかされる…?
  • 入間貞吉
    伊武雅刀
    :ノワルティエ・ヴァランフォール

    :この人の息子が、父の政治的な罪をごまかすために、代わりに冤罪でモンテクリスト伯を投獄。モンテクリスト伯(ディーン)と直接のつながりはないものの、その投獄するきっかけとなるキーマン。
  • 渋川清彦
    :寺角類
    :カドルス
    :地元のセコいチンピラ役。原作の「モンテクリスト伯」でも、地元のセコいチンピラ役。
  • 柴門 恵
    :風吹ジュン
    :モンテクリスト伯の母親
    :女で一つでモンテクリスト伯を愛情込めて育てる素敵なお母さん。突然の息子の投獄に心痛め、世間からは村八分にあう。15年後やっとの思いで脱獄したときには・・・。
  • 守尾英一朗
    :木下ほうか
    :モレル氏(父)
    :モンテクリスト伯(ディーン)の元雇用主で恩師。人望厚く愛情あふれる人柄。守男信一朗の父。
  • ファリア真海
    :田中泯
    :ファリア神父
    :この人だけ原作と同じ名前ってことでネットで話題になったが、まごう事なき、物語のセカンドキーマンを田中さんが好演。無実で投獄された暖の獄中にいた、脱獄仲間。暖に、自分の持つ知識の全てと、莫大な財産を相続する。
  • 江田愛梨
    :桜井ユキさん
    :エデ
    :南条幸男のマネージャー役の若き美しい女性。過去に両親を南条幸男の手引きによってマフィアに殺され、自身は娼館に売り飛ばされる。モンテクリスト伯に「一緒に復讐を楽しもう」と、買い戻され、南条家族に復讐を試みる。
  • 土屋慈(つちやしげる)
    :三浦誠己
    :ベルツッチオ
    :モンテクリスト伯の忠実な僕・秘書のような存在。過去に犯罪歴があるものの、それを了承した上で雇ってくれたモンテクリスト伯に忠誠を誓っている。神楽ルミ(稲森いずみ)と入間公平(高橋克典)の過去の不倫と出産現場を目撃。その後の赤ん坊の死体遺棄も目撃し、図らずも赤ちゃんの命を救う。
  • 南条明日花
    :鎌田英怜奈
    :アルベール・ド・モルセール
    :原作ではメルセデス(山本美月)とフェルナン(大倉忠義)の子供は男の子でアルベールといい、20歳くらいの若者。が、ドラマでは10歳くらいの女の子。
  • 安藤完治
    :葉山奨大
    :アンドレア・カヴァルカンチ
    :入間公平(高橋克典)と神楽留美(稲森いずみ)の不倫の末の隠し子。生まれてすぐに父である公平が保身のために赤ん坊を庭に埋めて遺棄。たまたま目撃していた土屋(三浦誠己)に助けられ、児童養護施設で両親を知らずに育つ。

プロデューサー&スタッフ紹介

モンテクリスト伯のプロデューサー&スタッフ。
  • 原作:アレクサンドル・デュマ
  • 脚本:黒岩勉
  • 音楽:眞鍋昭大
  • 主題歌:DEAN FUJIOKA 『Echo』(A-Sketch)
  • プロデューサー:太田大・荒井俊雄
  • 演出:西谷弘・野田悠介・永山耕三
  • 制作:フジテレビ

    ドラマモンテクリスト伯のプロデューサー太田大さんのコメントが公式に書かれていました。

    「これでもかという具合に、主人公が予想を上回る手法を用いて次々に復讐を仕掛けていく様は、とにかく痛快です。しかし、同時に、復讐される側の人物たちにもそれぞれ大きなドラマがあり、複雑な人間模様が描かれ、予想もしないところがつながっていくなど、驚きの連続も待ち受けています。全シーンにフックと衝撃が存在しており、完全にノンストップでお贈りできるドラマです」引用元:フジテレビ公式サイト

    太田大さんは過去に「名前をなくした女神」「息も出来ない夏」「ファーストクラス」などもプロデュースされている実力派です。また、「民衆の敵~おかしくないですか?」のプロデューサーの荒井俊雄さんも共同プロデュース。

    さいごに

    名作のモンテクリスト伯、原作とドラマそれぞれのあらすじと感想を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

    日本でドラマとして放映されたことで、私も久々に原作を読み返して、爽快でありながらもどこか切ない復讐劇を、もう一度楽しむことができました!

    小中学生でも読めるくらいのボリュームの本なので、読書感想文に向けてぜひ、読んでみてくださいね。

    他にも中学生から読書感想文におすすめの本を多数紹介しているので、本選びに迷っている方は参考にしてください。

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